- 事例の年
- 1945年
- ラベル図案
- フィリップ・ジュリアン
ワインラベルの絵は、まず色と形を見てから、画家や制作背景を読むと理解しやすくなります。文字と絵がそれぞれどの場所を占めるかも鑑賞の一部です。瓶を買ったりワインを飲んだりしなくても、公開されたラベル資料でこの小さな画面を読めます。
要点 最初に目に入る形や文字を見つけ、制作年と画家の説明でその理由を確かめます。絵から受ける印象とワインの品質評価は分けておきます。
注目したい点
- ラベルでは絵の大きさだけでなく、周りの文字や余白も目を導きます。
- 時代背景を知ると、普通に見えた文字や記号が違って読めることがあります。
小さな画面で最初に見えるもの
ラベルの文字を一度にすべて読む必要はありません。絵が広い場所を占めるか、名前のほうが大きく書かれているかを見ます。同じ大きさの長方形でも、中央に絵が集まる画面と、縁を文字が囲む画面では読む順番が違います。余白は何もない部分に見えても、隣の絵や文字を区別しやすくします。
例えば、明るい地に小さな暗い図形があると、その図形が先に目に入ることがあります。暗い地に明るい文字が大きくあると、文字が先に読めることもあります。これはラベルを見るための架空の配置例です。特定商品の実際のデザインや味を説明するものではありません。画面のどこに目が留まるかを言葉にするために使えます。
1945年のラベルにある文字
シャトー・ムートン・ロートシルトの1945年のラベルには、フィリップ・ジュリアンの図案が使われました。生産者のラベルアーカイブによると、連合国の勝利を記念し、平和の帰還を祝うための依頼でした。図案は勝利を意味する英単語の頭文字Vをもとにしています。文字をただの装飾として見る場合と、当時の背景を知って見る場合の違いがわかる例です。
制作背景を読んだら、もう一度絵に戻ります。Vがどう目に入り、周りの要素とどんな関係を持つかを見ます。ただし、ラベルを描く人とワインを造る人の役割は違います。絵の歴史的な意味を知っただけで、そのワインの味や価値まで判断できるわけではありません。
絵の説明を読むときに残したい問い
画家の名前を見つけたら、ラベルのために描いた絵か、既存の作品を使ったのかを確かめてみるとよいでしょう。二つの場合では、作品と物が出会った経緯が違います。説明になければ、わからないまま残してもかまいません。有名な画家の名前だけから、依頼の経緯や協業の方法を想像で埋める必要はありません。
鑑賞メモには、目立った要素と、背景を知って違って見えた部分を書いてみてください。例えば、大きな文字が先に目に入り、制作時期を知って記念の意味を読んだ、と書けます。ラベルを小さな絵として読むのに購入リストは不要です。公式アーカイブの図版と説明だけでも、絵と印刷物の関係を見られます。
メモ
- 参考リンクはラベルの制作背景を確認する資料です。商品推薦や販売案内ではなく、該当ラベル画像も転載していません。
事実確認の資料
本文の執筆で参照した資料です。